そんな大津選手を見てきた小見ダイレクターは、「大津のことを思えば、ぜひ海外で修行して成長し、またレイソルに戻ってきて活躍してほしいという思いがあった」と言います。
高校生のときに大津選手を見たときから、そのプレースタイルが他の選手とは違い、「いいものを持っているな」と感じていたそうです。

ボディコンタクトをしながら、あるいは回転しながらボールをコントロールし、それでいてゴールに向かうという、DFが一番嫌がる特徴を若いころから持っていたとのこと。
高校を出てレイソルで練習をして、強さも出てきたので、「ドイツの一流の選手にまじっても、フィジカルでもメンタルでも、感覚がつかめれば相手が変わっても十分やっていける！」と太鼓判を押します。

実際に、ドイツでの練習に参加した大津選手も、十分な手応えを感じたようです。
「確かにドイツの選手はフィジカルが強いけど、足元のテクニックでは自分はアピールできると思っている。練習中に、ドリブルは通用した。そこを伸ばしていきます」

ところで、これから始まる海外生活。言葉の問題は大丈夫でしょうか。
「英語がしゃべれるので大丈夫です」と、またまた冗談を放ったあと、「ドイツ語は行ってから勉強したいと思います。チームと相談しながら勉強して、しっかりとドイツ語を話せるようになりたいと思います」

淡々と語る大津選手ですが、胸の中には熱い想いと決意があるようです。
ドイツでのトレーニングでレベルの高さは体感済み。「現在海外で活躍している日本人選手に負けないように、日本を代表してプレーできるように、としか考えていない。毎日が闘いになると思うので、しっかりやっていきます。スピード感やプレースタイルに慣れ、試合に出ることによって感覚を掴み、そして自分のプレーを伸ばすだけです」

期待と不安とどちらが大きいかという質問に対しては、「不安はありません。不安があったら行けません。そこは覚悟を決めているので大丈夫です」と力強く宣言しました。