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伏見人

植前 慎二さん(カフェ メーテルリンク/代表) vol.196

伏見区の唯一無二の空間 カフェ メーテルリンクのROCK過ぎるマスター☆

本日の伏見人は、丹波橋にある喫茶店『カフェ メーテルリンク』のマスター 植前慎二さんにお話をお伺いしました。

取材に対し、穏やかに対応してくださる植前さん。 “拘りはない” と仰られていた植前さんですが、話を進めるうちに徐々に色々な拘りを見せてくれました。

Q1. どんなお仕事/活動をしていますか?

丹波橋駅のすぐ近く。

マンションの一階部分に位置するメーテルリンク

店名の由来は『青い鳥』のモーリスメーテルリンクからとったそう。

まだまだ若い42歳のメーテルリンク

 

丹波橋駅の近くでカフェ メーテルリンクという喫茶のマスターをやっています。

30代頃に脱サラし、かれこれ40年以上やっています。

 

高度経済成長もバブル崩壊もここで経験しました。

40年と驚かれる事があるのですが、僕からしたら40年そこそこのお店なんて老舗じゃぁない。

 

昔は商売を始めたら死ぬまでやるものという感じだった。カフェ メーテルリンクはまだまだ若者ですね。

Q2. 大切にしていること/こだわり

それぞれの日常にあるメーテルリンク

皆で作り上げた目には映らないもの大切に。

 

来る人は拒ます、来ない人は追わない”が僕流。

だから大きく広告をして呼び込もうとか、時代に乗ろうとも考えていない。

 

お店は人間が居たい場所を作る事でやり続けられると思っています。

いつも同じ場所に座る人が居たり、昼寝してる人が居たり、「ただいま~」と家に帰ってくるようにお店にくる人が居たり。

ここに来てくれるお客さんの事を僕は『住民票のない住人』と思っているんです。

このお店はここの住人で成り立っている。

 

その為に僕の仕事はシャッターを開ける事、お客さんはここに来るのが仕事。この2つが揃いメーテルリンクになる。

何処を探しても同じものがどこにも無い、皆が作ってくれたこの“空気”を大切にしたいと思っているんです。

一杯の珈琲と共にこの空気をゆったりと味わえる。

Q3. 伏見のココが好き!!

懐かしいようで新しい?!50年遅れの下町感

 

メーテルリンクがあるこの界隈は、子どもの頃の下町の様な雰囲気がありますよね。

建物は綺麗になったけれど、町全体は変わらない。強いていうなら小さな商店が減ったかな?と思うくらい。

そんなゆったりと時の流れを受けるこの町が好きですね。

Q4. オススメのお店・場所

店内に飾られた素敵な絵はお客様が書かれたもの

絵をきっかけにまた新たな“住人”がここへ。

人生の大半を過ごせる愛しい場所

多いときで365日中、340日その中の13時間を僕はこの場所で過ごしています。

家よりお店に居る事が圧倒的に多いので一番好きな場所はやっぱりメーテルリンクなのかな?と思いますね。

 

どこか懐かしようなレトロで暖かみのある店内。

 

Q5. 今後の目標

正面の写真はお断り! と頑なに断りつつもちゃんと撮らせてくれました♪

法人化して未来に繋げるメーテルリンク

 

この雰囲気の中でお店をやりたい”と言ってくださる方が居たのでメーテルリンクを法人化し次の方に繋ぐことにしました。

先程も言ったようにこのお店はシャッターを開ける僕とここに来てくれる住民票のない住人(お客さん)で成り立っている。

喫茶店のようで喫茶店じゃない…。

そんな空気を40年かけてみんなで作ってきました。

 

法人として残す事で僕が居なくなっても、このお店を続けていく。

この文化や雰囲気をそのまま引き渡したいです。

 

ですので今はいかに良い状態で次の方に引き渡せるか…

その為には3~5年はかかるだろうなぁと思っていますが、あとは『親は無くとも子は育つ』そう思っています。

良い例えですね~笑

Q6. まいぷれスタッフ独自調査中!最後の晩餐に食べたいものは?

音響コーナーには植前さんのお気に入りがぎゅっと。

最後の晩餐は食事ではなく…

 

“食”にそんなに興味が無いので、最後の晩餐は食事ではなく音楽がいいな。

僕はジャンル関係なく音楽が好きなんでね。

 

最後に聞きたい曲がざっと30曲以上あるけれど、強いて一曲あげるならRod Stewart『Sailing』かな?

この曲を独占して聞きたいし、そうなったら歌の途中では死ねない! 終盤まで聞いてギターソロの最後のあの音で死ねたら最高ですね。

 

でも音楽をかけてくれたらどんどん聞きたくなるので最後にならないかもしれないな。。。

最後になる時までにちゃんと厳選しておきますね。笑

カフェ メーテルリンク

喫茶店

地元に愛されて約40年。『雑学喫茶』でお待ちしております!

京都市伏見区京町北7-9-1

【編集コメント】

今回取材させていただくにあたり、1時間程営業中のお店に滞在させていただ来ました。

その間、若いお兄さんから着物を来たマダム、仕事中のサラリーマンの方まで、様々な方がまるで扉がついていないかのように、すーっとお店に入って来られる、そんな姿がとても印象的でした。

 

まるで、それぞれの人の日常にメーテルリンクが当たり前にあるような…。

 

カフェブームで美味しいコーヒーが飲めるお店は沢山出来ましたが、何処のカフェにも存在しない唯一無二の居心地の良い空気間。そんな目には見えない空気に触れられたのは、植前さんから発せられた言葉や、それを語る植前さんという存在を通したからこそではないかと感じました。

今回の取材を通して間違いなく伏見区に“大好きな空間が増える”そんなきっかけとなりましたよ。

(取材 ちーこちゃん)

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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