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九十九屋さんたの妖怪古今録

海坊主

海に出る妖怪のはなし

だんだんと日差しも強くなり、海で遊ぶ季節が近づいてきています。
さて、海に行きにくくなるようなおはなしを(笑)

海は現在のように技術があっても危険な場所。当時の「板子一枚下は地獄(いたこいちまいしたはじごく)」の言葉があらわすように、生と死の境界の場所であったせいか、妖怪の話が多くあります。

海坊主というのをみなさんご存じでしょうか。
海坊主は海に出る妖怪で、巨大な坊主頭で海に現れ、漁船を転覆させたり、おどろかしたりするものです。

東京湾に出るというのは巨大な黒い入道のような姿です。地域によっては何本か足があり、頭がつるりとして光る坊主頭ということか、タコめいた姿の時もあります。また、羽がある、すっぽんの体で頭だけが人間など、いろいろな姿で正体がつかめません。
そのせいか海坊主は吉祥である(見ると長生きする)、不吉である(人を海に沈めて殺そうとする)という2つの系統の話があります。それは多くのジンクスの成立と同じく、その後に良いことや悪いことが起こり、海坊主とあうという珍しい経験が原因ではないかと考えられ、過去の意味が組み替えられたためでしょう。

坊主という文字の上のイメージからいろいろと連想が働いたのか、海には僧の姿をした妖怪をいくつか見ることができます。
海難法師、和尚魚、海座頭などです。次回はこのあたりについて話をしたいと思います。
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