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九十九屋さんたの妖怪古今録

里見の夜泣き石

毎晩夜になると、石から悲しい泣き声が聞こえたという

里見公園の桜の木の下に、犬ではなく猫がいました。
里見公園の桜の木の下に、犬ではなく猫がいました。
八犬伝の犬士たちが忠誠を誓う里見家ですが、現実ではどうだったでしょうか。無事に戦国時代を生き残り、江戸時代を迎えます。しかし、改易となり、千葉の地から姿を消します。

 市川の里見公園には、里見の夜泣き石と呼ばれる石があります。
 第二次国府台合戦で敗れた里見広次の末娘の姫が父の霊を弔うために、安房の国から国府台の合戦が行われた跡までやってきました。
 戦いが終わってそう時間がたっていなかった為、供養も行われておらず、凄惨な光景が広がっていました。姫は恐怖と悲しみのあまり、傍らにあった石にもたれて泣き始めると、ついには息絶えてしまいました。
 それから毎晩夜になると、石から悲しい泣き声が聞こえるようになりました、そのため夜泣き石と呼ばれるようになりました。
 その後、合戦ゆかりの武士が通りかかり厚く供養したので泣き声は聞こえなくなったとされています。

 しかし、里見家の恨みは絶えていないという、人々の心が残っていたのか、こんな俗信が記録されています。
 『江戸川の鐘懸松の下で泳ぐと、里見氏の祟りがある』と。

 さて、そのような里見氏ですが伝説の中では光を放っています。六月に千葉の青葉の森公園で行われる『総の国賛歌』で、「南総里見八犬伝 伏姫と八房」という語りがありますのでいかがでしょうか。